渡辺 勇三(わたなべ ゆうぞう)様 |
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@年の瀬に氷雨のなかを詣で来てたまはる粥にこころぬくもる |
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Aコロナ・災・長寿・増税・拉致・いじめ・格差と数多背負ふ令和ぞ |
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B列島にうめきの声の満ちみちてずしりと重き令和の四年 |
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Cにっこりと横に座るは認知症迎え撃てずにそっと共生 |
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作品講評 中部日本歌人会 鈴木竹志委員長 |
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@について 年の瀬の寒い午後なのでしょうか、参詣に出向いたところ、温かいお粥振る舞われて、一息つけたという喜びが素直に詠まれていて、とてもいい歌です。 定型できっちり詠んでいるところもいいですね。 |
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Cについて いろいろと考えさせられる歌です。認知症に対していたずらに警戒するのではなく、うまく付き合っていくしかないという思いが伝わってきます。初句、二句の擬人法がまず良いですね。それから「迎え撃てずに」という認識も共感出来ます。さらに結句の「そっと」というオノマトペの使用も効果的です。もちろん、この歌も定型できっちり詠んでいます。 |
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